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社会保険に未加入は約80万社、経営のリスクとは?

前回のコラム「会社設立時に社会保険に加入する最大のメリット」で、社会保険に加入するメリットは、優秀な人材が確保できるかもしれないことである、とお伝えしました。
しかし、加入義務があるにもかかわらず、実際には加入していない会社が多いようです。
社会保険への加入を逃れている疑いがある企業は、約80万社にのぼるそうです(厚生労働省調べ)。

社会保険に加入していない場合のデメリット

社会保険に未加入でも、それがバレなければいいと思っている方も中にはいるかもしれません。
しかし、未加入であることはいくつかのデメリットがあります。

①法的な罰則

社会保険未加入がバレていないことはなく、最大2年間遡って加入となるため、保険料も2年分遡って支払うことになります。
厚生年金は、年金機構が加入を指導しており、応じない場合には、法的措置で強制加入もありえます。
また、健康保険法第208条では「6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金」と定められています。
 
最近は、マイナンバー制度によって、未加入は発見されやすくなりました。
それにより、税金の徴収、社保の未加入を加入へ、の動きが高まっています。

②人材採用時に、求職者に敬遠される

原則的に入るはずの社会保険に未加入である会社に対して、求職者はいいイメージを持ちにくいと思われます。
採用できるはずだった優秀な人材が他へ逃げていってしまうこともあります。

③ハローワークへ求人表を出せない

社会保険未加入の会社は、ハローワークに求人を出すことができません。
設立したばかりで、費用もあまりない会社にとって、ハローワークを利用できないのは痛手となるのではないでしょうか。

④退職した従業員から、賠償請求の可能性

会社が社会保険に未加入だった場合、退職した従業員が年金の請求をしても、支給されないこともあります。
最悪の場合、退職した従業員側から損賠賠償請求をされる可能性もあります。
労災保険に加入していない場合にも、後々面倒なことになるでしょう。

社会保険にまつわるメリット・デメリット

最後に、社会保険にまつわるメリットとデメリットをまとめてみました。

やはり、社会保険に未加入の場合、デメリットが多くなります。
 
社会保険の未加入による追徴金が発生した場合、小さな会社にとっては資金繰りがショートして、致命的な打撃を受けてしまうかもしれません。
結局のところ、社会保険加入からは逃れられませんので、未加入で得をすることはありません。
 

まとめ

社会保険に加入しないことで襲い掛かってくるかもしれないリスクを回避するためにも、社会保険には加入するべきです。
社会保険に加入した場合、加入しない場合の、それぞれのメリット・デメリットを確認して備えておきましょう。

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